みなさんは、スマホのアプリを使って勉強をされていますか?今回ご紹介するのは高校生の大半がスマホを利用して勉強するアプリ「Classi(クラッシー)」と「スタディサプリ」を実際に使用してみて徹底的に比較してみようと思います。なぜ、Classi(クラッシー)とスタディサプリを取り上げるかというと高校生の大半がどちらかを利用しているからです。
現在、「Classi(クラッシー)」は1,800校以上利用され利用者数が70万人を超えると言われています。一方でスタディサプリの利用者数は74万人ほどと言われています。
文部科学省のデータによれば高校生の人数は約320万人といわれているので、Classi(クラッシー)とスタディサプリ合わせて、全体の高校生の半分がどちらかを利用していることになります。(もちろん、重複する形もあると思いますがざっくりとした計算です)
今回、私以外のClassi(クラッシー)とスタディサプリを利用した人の口コミや感想なども紹介し、実際にその口コミや感想、評価が正しいか検証した結果を述べていきたいと思います。
なお、この記事は私が実際に生徒にヒアリングをするだけでなく、私自身も使用してみた結果です。みなさんにとって参考になれば幸いです。
高校生の使うアプリclassi(クラッシー)とスタディサプリとは
高校生がスマホの普及率の増加に伴い、勉強のアプリを利用することが増えてきています。実際に、多くの進学校でもICT教育の普及とともに高校生がスマホで勉強することに抵抗がなくなってきています。
そこで、現在、高校生がスマホを使って勉強するアプリとしてベネッセの「Classi(クラッシー)」とリクルートの「スタディサプリ」が注目を浴びています。高校生の大半がどちらかのアプリを利用している計算になります。
そこで、実際にどちらの方が優れているのか、高校教員の立場からと生徒からの立場を踏まえて検証していきたいと思います。
Classi | スタディサプリ | |
金額 | 年間3000円〜5000円ぐらい(個人契約ができないので不明) | 月額1980円(2月18日までは月額980円) |
映像講師の質 | [star-list number=3.5] | [star-list number=4.5] |
問題数 | [star-list number=4.0]用意された問題が多い | [star-list number=3.5]映像の後に数問問題があるくらい |
授業内容のレベル | 初学者〜中級者レベル | 初学者から上位層まで |
拡張性 | 高め(進研模試などベネッセのデータと連動) | 低め。 |
Classi(クラッシー)の特徴
Classiはベネッセが開発したアプリで、そもそも学校の教育現場のシステム開発のために作られたアプリです。
そのため、出席簿や時間割、アンケートやポートフォリオ機能がついていて、教員が生徒を管理するための機能が充実しています。
あくまでも映像授業は補助的な機能にすぎず、問題演習がある程度できポートフォリオ機能により将来行われる電子による調査書を意識した作りになっています。また、教師が生徒に日々の学習記録をつけさせることで学習習慣の定着には良い機能となっています。
Classi(クラッシー)を作成したベネッセについての記事はこちら
Classi(クラッシー)の口コミ、感想、評価は?
Classiの口コミや感想などのレビューについて生徒の声を集めてみました。実際には学習記録をつけなければならないのが面倒などのマイナスな声もありました。今回は、積極的に利用している生徒の声を集めてみました。
Aくん(生徒)
映像授業のクオリティですが、見て面白い、引き込まれるというものではありません。学校の授業の感じです。動画に先生が出てこないで、テキストが大写しになって、それを先生が読むだけで5分終了という映像授業もあります。ただ、科目によっては淡々と説明があったので良い。
Rさん(生徒)
私の学校では、その日の学習記録や反省を入力して、担任の先生が翌日コメントをくれるという感じです。
Classiのおかげで、担任の先生との仲をより深めることができると思います。
Classi(クラッシー)を実際に使ってみて
実際に、Classiを利用してみてかなり便利だと感じました。特に、Webテストを利用することで小テストの採点を一瞬で行ってくれるので便利といえます。
ただ、対象が勉強習慣がついていないレベルの子が対象で、難関校を受験する、普段から学習習慣のついている子にとっては少しレベルが低いと感じました。
これは、あまりハイレベルでない進研模試を中心に組み立てられた学習アプリであることが原因です。
クラッシーの映像コンテンツについて
Classi(クラッシー)の映像ですが、集中力を途中で切らせない工夫のために映像コンテンツは5分〜10分程度のものになっています。
しかし、予備校の超有名講師が授業する形式でなく、板書したものを講師が読み上げたり、ちょっとした解説をしたりする形です。授業の速度も0.8倍から2.0倍まで設定でき、時間の短縮が可能です。
また、映像もClassi(クラッシー)専用の映像というより学びエイドという学習動画サイトからの流用もあったりして、それほどレベルの高い内容ではありません。
ただ、Classi(クラッシー)は授業の映像コンテンツよりも問題演習に力を入れています。
一つの映像に問題数が2〜10問程度用意されています。知識の定着という意味では、こうした問題演習はいいでしょう。
なお、この問題演習は選択問題のみで記述には対応していませんので、深く理解をするときには別途参考書や問題集で問題演習をする必要があるでしょう。
クラッシーの拡張性について
英語の4技能についてEnglish CentralやEnglish Expressなどのサービスがあります。
また、探求学習のためのサービスも色々と用意されています。学習サービスについてより多様なサービスをオプション料金を払うことでさらに拡張性が高いといえます。
また、進研模試などのデータと連動していて、このデータから本人の弱点科目について勉強すべき内容がAIで判断されて出てくる形になります。
管理という点でかなり便利なアプリです。
Classi(クラッシー)のデメリット
Classi(クラッシー)のデメリットはずばり、
①ハイレベルな勉強ができない
②個人で申し込んだり解約ができないという点にあります。
以下、詳しく話をしていきます。
ハイレベルな勉強ができない
Classi(クラッシー)はそもそも進研模試やマナトレを中心に映像の勉強が組み込まれており、学習能力が比較的低い子向けの動画コンテンツが多いです。
また、問題演習も全く勉強しない子供にさせるレベルであれば十分ですが、GMARCHや関関同立、旧帝大クラスを狙うには不十分です。
ちょっとした時間に学習記録をつけることを習慣づけさせるレベルであれば良いアプリですが、難関大学合格を狙っていくには他の問題集や参考書を利用すべきで、このアプリのみで完結することは難しいといえます。
また、Classi(クラッシー)の問題は選択問題しかなく、単純暗記には使えますが、深い思考を問うことはできません。
また、適当に選んでしまい知識の定着がついてないまま学習がすすむ危険もあります。
よって、ハイレベルな大学受験を想定されている場合にはClassi(クラッシー)のみに頼るのは危険といえるでしょう。
個人で申し込みができない
Classi(クラッシー)は教育現場の教員の補助的ツールとして開発された経緯から、BtoBビジネスとして学校を通じての申込みでしか受け付けていません。
また、値段が廉価なのは進研模試などの模試と連動させ模試を利用してもらうことで利益を得るという手法が取られているからです。
そこで、生徒が個人的にClassi(クラッシー)を申し込むことができず、Classi(クラッシー)を利用したければ学校を経由して学校側での利用がなされなければなりません。
また、学校がClassi(クラッシー)と申し込む際にも少人数での申込みは基本的に受け付けてもらえず、個人が学校を通じて利用するのは学校が全校生徒を対象に行う場合など比較的大きい人数が必要です。
そこで、成績が高い生徒が不要だと思って退会したり、基礎から学びたい生徒が入会を希望する個人の自由意思がClassi(クラッシー)への入退会には認められないという点で不合理だと言えるでしょう。
スタディサプリの特徴
スタディサプリはリクルートが出している学習アプリで、以前は「受験サプリ」という名前でした。
授業動画が4万本という学習面での網羅性とともに超大物講師が映像で授業をしていて何度でも見ることができる形です。
そして東京大学201名、京都大学141名、早稲田1588名という実績を誇っており、コンテンツの質の高さがみえます。
また、値段も月額980円年額9800円という破格の値段で提供してきました。(ただし、2月18日正午から月額1980円、年額19800円に値上がりします)18日までに申し込んだ人は月額980円のままで今後も使用を継続できるのでこの機会に申込むといいでしょう。
ちなみに、スタディサプリと他の学習アプリの比較については以下の記事が詳しいです。https://himokurisub.com/onlinejuku/
スタディサプリの口コミ、感想、評価は?
それでは、保護者と生徒についての口コミをみてみます。
Aくん(生徒・男性)
様々な講師の授業を受けることができるので、一つの単元に関する説明を比較して各講師の分かり易かったところをピックアップして頭に入れることができるので、気軽に理解を深めることができる点がとても良いと思います。カリキュラム使い始めてまだ2ヶ月程度なので、はっきりとした効果はわかりませんが、苦手を着実に潰している手応えを感じています。
B子さん(保護者・女性)
自分で学習しない子には不向きです。子どもがやる気がないので、やらないときが多い。アプリの遊ぶ要素のところばかりやって、学んでほしいところをなかなかやってくれず…。
自己管理の難しさや意外と難易度が高いというイメージがあります。今までやったことがない人は、無料で体験ができるので、無料で申し込みをしてみるといいでしょう。
スタディサプリを使ってみて
映像コンテンツについて
スタディサプリは映像コンテンツにかなり力をいれている感じです。講師英語は関先生や肘井先生だったり、国語は小柴先生など著作も多く、超大物講師ばかりで構成されています。
大物講師は、厳しい予備校の競争を勝ち抜いてきた人たちばかりなので、内容の質がいいだけでなく説明がわかりやすく、内容も面白いという特徴があります。おそらく、地元の予備校や塾に通うよりも質の高い講義を受講することができるでしょう。
また、授業の内容も超初心者コースから難関大の直前特訓まで含まれており、個別の生徒のレベルに沿った授業展開が可能となっています。
Classi(クラッシー)と異なり難関大の問題解説動画まで上がっています。
しかも、超入門、スタンダード、ハイレベル、トップレベルなどそれぞれのレベルで網羅的に授業が組まれているので、レベルを上げながら授業を受けることで知識の定着を図るができます。
さらに、講師作成のオリジナルテキストに説明のみならず演習問題が組み込まれているのできちんとやれば相当力がつくことになります。
スタディサプリのデメリット
スタディサプリのデメリットとしては口コミでもあったように
①Classiと異なり模試との連動性がなく、日々の学習の進みがわかりにくい
②学習の自己管理が大変、
という点が挙げられます。
以下詳しく見ていきましょう。
拡張性が乏しい
スタディサプリは映像コンテンツとしてはトップクラスを誇りますが、クラッシーと進研模試のように他の模試や学力テストと連動していないため、学力がどのくらいの位置にいるのかわかりにくいという欠点があります。
ただ、現在の河合塾の模試や代ゼミの模試を別途受験することで全体の立ち位置が分かります。
スタディサプリはあくまでも学習の補助ツールという立ち位置でこれのみで完結を考えないようにしていく必要があります。
学習管理が大変
スタディサプリは勉強の進度についてどの講義をどの程度まで受講したかのグラフが出てきます。
しかし、「いつ」「どの教科」を勉強すべきかまではわからず自己管理が必要となります。口コミにもあったように自己管理ができないと意外としんどいというのが実情です。
ただし、勉強を自己管理していくというのは成績向上の上で受験生必須のスキルです。
また、小学生とは異なり高校生はある程度自己管理がしっかりできる大人の前段階といえるので、厳しい言い方ですが、管理も勉強のうちだといえるでしょう。
【結論】スタディサプリをおすすめ
以上、色々と述べましたが、勉強をそもそもしない子に学習習慣をつけさせるにはclassi(クラッシー)が、難関大までを考えるならスタディサプリが向いていると言えるでしょう。
ただ、勉強をする以上そもそも難関大学を志望することが多く、学力が高ければその分選択肢も増えるので、より幅広い勉強ができるスタディサプリがおすすめです。
今なら、月額980円で利用できるので、値上がりする前に登録するのをおすすめします。(なお、値上がりしても、通塾は月額2,3万が普通なのでそれに比べれば1980円でも相当安いといえます。まずは下記から無料登録をしてみてはいかがでしょうか。
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